熊本大学 理学部

　自然現象がなぜ起きるかを明かにしようとするとき，いくつかの方法があります。
　現象を支配する根本法則を明らかにし、さらにこれらの物質の構成要素およびその間にはたらく力を研究する方法が物理学です。
　一方，物質の性質、構造ならびにこれら物質間の化学反応から調べる学問が化学です。
　しかし，現在では両者の利点を使った研究が多く行われており、はっきりとした境界は存在しないのです。 化学系学科出身で物質の構造や化学反応に詳しい物理学者や、 物理学系学科出身で化学製品製造の会社で活躍している研究者も大勢いらっしゃいます。
　この物理・化学プログラムでは，物理学を中心としたカリキュラムや、化学を中心とするカリキュラムだけではなく、 物質をミクロの世界から記述する量子力学や統計力学等、物理学の観点から理解すると共に、 物質そのものの性質を原子や分子等を用いた物質構造論のレベルから深く理解し、 解明する基礎的な力を身につけることを目標とする物理学と化学を融合したカリキュラムも提供します。
　いずれのカリキュラムにおいても，実験を重視し、高度な測定機器を用いて解析を行い、 得られた結果を多様な物質群に適用可能な理論を用いて理解する技術を習得してもらいます。