数学は古代ギリシャの時代からその厳密な論理体系の美しさで多くの人を惹きつけてきました。 数学的論理体系の追求は現在でも数学者の主要な研究動機になっています。 一方数学は科学を記述するための言語としての役割も果たしています。 特に宇宙の創生を扱うビッグ・バン理論などのように、実験による検証の困難な対象を扱う分野においては、数学は研究を進める上での主要な方法になっています。 数学と数学を主な研究手段とする学問分野とをあわせて数理科学と呼んでいます。 最近では、数学を他の数理科学諸分野との関わりの中で研究することも盛んに行われています。 特に物理学の発想は数学の研究に大きな影響を与えており、理論物理学者が数学界のノーベル賞といわれるフィールズ賞を受賞した例もあります。 数学も数理科学の一部なのです。
この教育プログラムでは、数学の基盤的な内容を身につけ、その上で代数学・幾何学・解析学・確率論・数理物理学などを学ぶことを通して、数学的思考方法を身につけると同時に、数学および数理科学の諸分野に意欲的に取り組むための能力を育てます。