複素数とはいったい何なのかを説明し，複素数を図形的に表示する方法（ガウス平面），n次方程式が必ず複素数の中に解を持つこと（代数学の基本定理），複素数を考えることではじめて見えてくる不思議な関係式（オイラーの関係式）などについて話してみようと思います．

　「17世紀はガリレオの世紀」と言われるくらい，ガリレオは傑出した科学者でした．彼は「自然の書物は数学の言語によって書かれている」と考え，自然界の法則を見つけだそうと努めました．振り子の研究などを見ながら，彼の考えた数学はどのようなものだったのか，そして彼の考えは現代とどうつながっているのかについて考えてみます．