氏 名 | 原岡 喜重(HARAOKA Yoshishige) |
職 名 | 助教授 |
研 究 紹 介 | |
研究テーマ | |
・ | 合流型を含む超幾何関数の統一理論 | ・ | 正標数体上の可積分系 | ・ | 微分Galois理論 | ・ | 漸近解析 |
研究内容 | |
・ | 純粋数学的実在として、また数理物理をはじめとする応用上でも重要な対象である特殊関数を、様々な分野の交錯する場としてとらえ、代数、幾何、解析、物理など様々な視点から総合的に研究している。数学における概念の成長に伴い、経験的に知られていた現象の内在的な意味が明らかになり、新しい理論形成が可能になりつつある。さらに計算機等による実験を通して、未知の現象の探索も始められるようになった。 | ・ |
合流型を含む超幾何関数の統一理論 合流型超幾何関数の全体を一つの視点から統一的にとらえ、その全体の集合に現れる豊かな構造を解明し、関数の性質をその構造の反映として発見する、という方向の研究を行っている。 |
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正標数体上の可積分系 近年盛んに研究されている非線形可積分系に対し、整数論的立場からアプローチすることを目指している。 |
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微分Galois理論 微分方程式で定義される関数の超越性を代数的に測る手法に関する研究を行っている。 |
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漸近解析 理論的にも興味深く応用上も重要な特殊関数の漸近 挙動について、積分表示を用いて統一的な視点から解析することを目指し ている。 |
・ | 以上の様々なアプローチを有機的に連携させ、総合的な視野を獲得する ことを目的としている。 |
研 究 業 績 | |
研究論文 | |
1) | 原岡喜重, "Pfaff系に対するモノドロミー保存変形", 数理解析研究所講究録, vol. 1133 (2000) | 2) | Y. Haraoka and T. Yokoyama, "On rigidity of Pfaffian systems coming from Okubo systems", Kyushu J. Math., vol. 55, no. 1, pp.189-205 (2001) |
講演発表(国際会議および国内学会) | |
1) | Y. Haraoka, "Hierarchcal structure in asymptoticbehaviors of confluent hypergeometric functions", Abstracts of the lectures, Symposium on Asymptoics and Applied Analysis, San Diego, USA (2000.1.) | 2) | 原岡喜重, "Accessory parameterを持たない微分方程式の拡大・縮小と解の積分表示", 日本数学会 (2000.3.) | 3) | 原岡喜重, "超幾何関数におけるstratification、外積構造、漸近挙動、接続係数", 数理解析研究所短期共同研究「パンルベ方程式の解析」(2000.10.) | 4) | 原岡喜重, "超幾何関数の世界", 研究集会「特殊関数をめぐって」, 慶応大学 (2000.12.) | 5) | Y. Haraoka, "GKZ-hypergeometric function and differential equations free from accessory parameters, Colloquium at Dep. Math., San Diego State Univ., USA (2001.1.) |
著書(教科書を含む) | |
原岡喜重(共著・編集), "数学っておもしろい", 日本評論社, pp.1-20 (2001) | |
報告書・総説・解説・その他 | |
1) | 原岡喜重, "弦の音・太鼓の音", 数学セミナー7月号, 日本評論社 (2000) |
学会並びに社会での活動 | |
学会での活動 | |
Reviewer, Mathematical Review, American Math. Soc. |
科学研究費等外部資金の取得状況 | |
科学研究費補助金 | |
萌芽的研究、1999-2001年度、210万円、非線形可積分系の法素数還元、代表 基盤研究(B)、1997-2000年度、920万円、不確定特異性を持つ局所系の位相理論、代表 |
その他特色のある教育・研究活動 | |
学術講演会等の開催 |
熊本大学公開講座「数学の世界への招待」世話人(1996-2001年度) 熊本大学市民講演会「すうがく・とーく」世話人(1999-2000年度) |