集中講義の記録

2024年度

期間:2024年11月19日(火)~ 11月22日(金) 講師:猪奥倫左氏(東北大学) 科目名:学部:数理科学特別講義H/大学院:数学特別講義G 題目:半線形楕円型方程式の特異解 場所: ※11/14付 講義場所変更あり

      11月19日 (火) 3・4限 (12:55開始)  講義場所: 理学部1・2号館C329
         20日 (水) 3・4限 (12:55開始)  講義場所: 理学部1・2号館C331
         21日 (木) 3・4限 (12:55開始)  講義場所: 理学部1・2号館C329
         22日 (金) 2・3限 (10:25開始)  講義場所: 理学部1・2号館C226
                 
   
講義の概要: 楕円型方程式の特異解の構成方法とその応用について解説する.孤立特異点を持つ調和関数から始めて,非線形項が特異解に与える影響についてべき乗型非線形項を持つ半線形楕円型方程式を例にとって考察する.

期間:2024年11月11日(月)~ 11月15日(金) 講師:本田淳史氏(横浜国立大学) 科目名:学部:数理科学特別講義I/大学院:数学特別講義H 題目: 特異点をもつ曲面に対するガウス・ボンネの定理  場所:熊本大学自然科学研究科研究棟3階 数理演習室DC301

      11月11日 (月) 14:40 開始 (1.5 コマ分)
         12日 (火) 12:55 開始 (2 コマ分)
         13日 (水) 12:55 開始 (1 コマ分)
         14日 (木) 12:55 開始 (2 コマ分)
         15日 (金) 10:25 開始 (1 コマ分)
                 
   
講義の概要: ユークリッド空間の曲面を波の表面とみなすとき,ホイヘンスの原理により一定時刻後の波の表面はもとの曲面の平行曲面とみなされる.一方で,特異点のない正則曲面であっても,その平行曲面には一般に特異点が現れる.そのような特異点を許容する曲面のクラスは「波面」と呼ばれ,近年盛んに研究されている.本講義では波面の微分幾何学的な性質について学ぶ.まず,正則曲面に関する基本事項を復習した後,波面の定義を行い,平行曲面との関係を説明する.次に,波面に頻繁に現れる特異点であるカスプ辺やツバメの尾の定義を紹介し,その判定法を説明する.その後,特異点における幾何学的不変量の定義や性質を説明し,その応用として波面に対するガウス・ボンネ型定理を解説する.

  1.正則曲面の復習
  2.波面の定義と例
  3.平行曲面と波面
  4.カスプ辺とツバメの尾
  5.特異点の判定法
  6.特異点における不変量1
  7.特異点における不変量2
  8.波面に対するガウス・ボンネ型定理

期間:2024年9月24日(火)~ 9月27日(金) 講師:木村嘉之氏(大阪公立大学) 科目名:学部:数理科学特別講義J/大学院:数学特別講義I 題目: 量子群と標準基底  場所:熊本大学理学部1・2号館C330講義室 および 黒髪南地区E5棟3階 数理演習室DC301

      9月24日(火)2・3限 理学部1・2号館C330講義室,
      9月25日(水)3・4限 理学部1・2号館C330講義室,
      9月26日(木)3・4限 理学部1・2号館C330講義室,
      9月27日(金)2・3限 黒髪南地区E5棟3階 数理演習室DC301室.
      注: 最終日のみ教室が異なっています. ご注意ください.

   
講義の目的: 量子群とは,量子展開環と量子座標環とよばれる非可換環を総称する代数的な対象である. この授業では,有限次元半単純Lie環に付随する量子群の導入から,標準基底と呼ばれる重要な基底の構成およびその基本的な性質の概略を紹介する.特に,Poincare-Birkhoff-Witt基底とよばれる基底の導入および,その直交性を理解するのが中心課題となる.
講義の概要: 量子展開環および量子座標環の最も基本的な例である$\mathbf{U}_q(\mathfrak{sl}_2)$と$A_q(\mathfrak{sl}_2)$を基本的な例として扱う.また,ルート系とよばれる組み合わせ的なデータを元に,Lie環および量子群の表現の基本的な構造および,その基底の基本的な役割を紹介する.また,時間が許せば,量子座標環と双対標準基底およびその組み合わせ的構造である量子団代数構造についても紹介したい.