集中講義の記録

2021年度

期間:2022年1月17日(月)~1月21日(金) 講師:荒川知幸氏(京都大学) 科目名:学部:数理科学特別講義F / 大学院:数学特別講義B 題目:無限次元リー環の表現論 場所:1月17(月)ー 19日(水)熊本大学黒髪南キャンパス 旧自然科学研究科棟DC301(対面授業)
1月20(木)ー 21日(金)熊本大学黒髪南キャンパス 理学部1・2号館C227教室(対面授業)
講義の目的:
アフィンリー環やVirasoro代数に代表される無限次元複素リー環は、数学や物理学の様々なところに現れる。
この授業ではリー環に関する基本事項から始め、アフィンリー環やVirasoro代数の表現論を学び、最先端の話題である4D/2D双対性に触れる。

講義の概要:
リー環とその表現に関する基本事項を説明したのち、 理論がどのようにアフィンリー環の場合に一般化され、そのことによりどのような利点があるかについて述べる。
またVirasoro代数の表現論の困難さと、それがDrinfeld-Sokolov還元法によってどのように解決されるかを説明する。さらに最先端の話題である4D/2D双対性を紹介する。

時間帯(予定):
17日 14:40-16:10
18, 19日 10:25-11:55
20日 10:25-11:55, 12:55-14:25
21日 10:25-11:55, 12:55-15:30頃


期間:12月20日(月)ー12月23日(木) 講師:中筋麻貴氏(上智大学理工学部) 科目名:学部:数理科学特別講義 G / 大学院:数学特別講義 C 題目:Schur多重ゼータ関数入門 場所:理学部1・2号館 (主にC-227) 講義の概要:
    素数の分布と深い関わりがあるリーマンゼータ関数は,
    解析数論において重要な研究対象である.
    このリーマンゼータ関数の拡張として,変数を多変数化した
    「多重ゼータ関数」があり,1990年代以降.様々な多重ゼータ関数が
    活発に研究されている.近年,多重ゼータ関数の一つである
    Euler-Zagier型多重ゼータ関数のさらなる組合せ論的拡張として,
    Schur多重ゼータ関数が導入された.
    本講義では,リーマンゼータ関数とEuler-Zagier型多重ゼータ関数の
    基本的性質を学ぶことを通して,Schur多重ゼータ関数の基本構造を
    理解することを目的とする.
    本講義の前半では,リーマンゼータ関数の基本的性質からはじめ,
    Euler-Zagier型多重ゼータ関数およびその特殊値(多重ゼータ値)に
    関してよく知られている関係式や問題について紹介する.
    後半では,Euler-Zagier型多重ゼータ関数の組合せ論的拡張として,
    Schur多重ゼータ関数を定義し,その基本的性質を紹介する.


期間:12月6日(月)~12月10日(金) 講師:加藤 信 氏 (大阪市立大学 理学研究科 数物系専攻) 科目名:学部:数理科学特別講義I / 大学院:数学特別講義G 題目:極小曲面のフラックスとその周辺 場所:理学部1・2号館 C330 講義の概要:
    3次元ユークリッド空間内の極小曲面は、幾何学における古典的な研究対象で
    ありながら、今日もなお重要な新事実が発見され続けている。
    本講義では、極小曲面とそのフラックスに関連する話題について解説し、
    また、近年研究が盛んなローレンツ空間内における対応物である平均曲率0曲面
    についても紹介する。

    予定
    (1)極小曲面の表現公式とフラックス
    (2)フラックス公式に関連する諸問題1
    (3)フラックス公式に関連する諸問題2
    (4)ローレンツ空間内の平均曲率0曲面
    (5)双複素拡張と無限遠点における正則性