2011年度
期間:12月1日(木)~3日(土),8日(木)~10日(土)
講師:石井 仁司 氏(早稲田大学)
科目名:数理科学特別講義 C
題目:Hamilton-Jacobi 方程式に対するNeumann 問題の解の長時間挙動: 弱
KAM理論的アプローチ
授業の概要:
ユークリッド空間の有界領域上でHamilton-Jacobi方程式を考え,Neumann
境界条件の下での解の長時間挙動に関する結果を解説する.Hamiltonian
に対しては,凸性と強圧性を仮定し,方程式の弱解としては粘性解を考察する.
長時間挙動の考察には対応する定常問題の解の構造が重要であるが,
近年の弱KAM理論の導入により解の構造がある程度分かってきた.
この弱KAM理論の一端に触れ,これを使って解の長時間挙動を解析する.
期間:11月14日(月)~18日(金)
講師:藤森 祥一 氏(岡山大学)
科目名:数理科学特別講義 B
題目:極小曲面論入門
授業の概要:
1.極小曲面と石鹸膜との関係
2.Weierstrassの表現公式
3.極小曲面の対称性, 周期問題
4.大域的性質(完備性, 自己交叉性など)
5.具体例の計算
補足:この講義は学部4年生向けですが,大学院生(特に幾何学を
専攻している学生)の聴講を歓迎します.
期間:10月17日(月)~10月21日(金)
講師:上野 喜三雄 氏(早稲田大学理工)
科目名:数学特別講義 B5(大学院集中講義)
題目:多重対数関数と多重ゼータ値
授業の概要:
注意:2日目以降は受講者と相談しながら決める.
期間:6月13日(月)~6月17日(金)
講師:金銅 誠之 氏(名古屋大学)
科目名:数理科学特別講義 A
題目:格子理論とK3曲面
授業の概要:
線形代数で学んだ実2次形式の話を整数係数の場合に考えるのが格子であるが,
これは様々な数学に登場する.本講義では前半でやさしい格子理論の入門を話し,
後半ではその応用として,K3曲面の自己同型と19世紀に発見された
散在型有限単純群の一つであるマシュー群との関係を取り上げその関係の概観を話す.
授業計画:
1. ルート格子と鏡映群
2. ユニモジュラー格子の分類について
3. ニーマイヤー格子とマシュー群
4. K3曲面の自己同型
5. K3曲面の自己同型とマシュー群