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第20回物理学ゼミナール(プロジェクトゼミナール)
[日時]  7月23日(水) 16:10より
[場所]  理学部2号館1階大講義室(C122)
[講師]  牧島 一夫教授 (東京大学大学院理学系研究科)
[演題]  X線で見るブラックホールの最新像

S2005年7月に打ち上げられた「すざく」衛星は、0.2 keV から 600 keVという広いエネルギー帯域をもち、質量降着するブラックホールの観測的研究に威力を発揮している。今回は「すざく」によるブラックホールの観測結果から
(1) 「はくちょう座X-1」などの観測からわかってきた、ブラックホール直近の高温コンプトン雲の様子
(2) 近傍の銀河に見られる超大光度X線天体と中質量ブラックホールの可能性
(3) 2型セイファート銀河の周囲の物質分布
(4) 相対論的効果で広がったとされる鉄輝線の問題についてお話ししたい。
(4)に関しては、外国の一部の研究者が、不正確なデータ解析を通じ誤った結果を出している危険性も指摘する。