サイエンス・プロジェクト for 九州ガールズ!2010

聞いてみんね、見つけんね!理系の女性ロールモデル

第2回 女性研究者による講演会および懇談会 

 

日時:平成22年7月17日(土)14:0016:00

場所:熊本大学医学部保健学科

参加者:中高校生83人、保護者16人、高校の先生1人、 小学生3人

  【 講演会風景 】【 アンケート結果 】(アンケート回収数:94<中高生=78>)

講演1

    講師 :藤井淳子先生(熊本大学医学部附属病院薬剤部 薬剤師)

テーマ:薬剤師のお仕事―薬を活かして育てる薬剤師―  【 講演内容 】

講演2

    講師 :宗像瑞恵先生(熊本大学大学院自然科学研究科先端器械システム講座 准教授)

テーマ:エンジニアの魅力! 【 講演内容 】

講演3

    講師 :副島顕子先生(熊本大学大学院自然科学研究科生命科学講座 教授)

テーマ:フィールドワークとラボワーク―発見の楽しみ―    【 講演内容 】

 

中高校生と保護者からの質問や意見

質問:薬剤師希望なので、薬剤師のお仕事が聞けて良かったです。薬剤師はやりがいがありますか?

回答:薬剤師の活躍の場は、病院の薬局で調剤や服薬指導や、薬局で薬剤を販売したり、新薬を開発したり、多方面にわたっているので、それぞれの立場で、やりがいを持って仕事をしています。薬剤師目指して頑張ってください。

質問:環境保全の取り組みについては、なされていますか?

回答:生物学の研究者として直接的に環境保全を研究しているわけではありませんが、“まりも”の研究をすることは、“まりも”の生態系を守ることでもあるので、環境保全につながると思います。エンジニア関係の研究でいえば、ものを作ることだけではなく、流体の研究として物が流れる仕組みや環境への影響を研究しているので、環境保全を研究していることにもなると思います。医学部保健学科の臨床検査技師の教育・研究では、水質検査や環境ホルモンの検査などの研究をしているので、環境保全を研究していることになると思います。熊本大学では、様々な立場の研究者がそれぞれの立場から環境保全を研究していると言えます。

質問:(男性保護者)私の勤めている半導体の会社に女性研究者がいますが、女性が社会で研究を続けていくことは困難ではありませんか?

回答:確かに女性が研究を続けていくには、困難もありますが、研究への興味や面白さが実感できるとやり通せると思います。女性研究者が1人で研究するのではなく、仲間と一緒に研究していくことが多いので、周囲の方たちに支えられていると思います。高校生の皆さんも、お友達と支え合って勉強できたらいいですね。理解の得られる夫に出会うことも大事だと思います。近年は、女性研究者を支援することの重要性が認識されるようになってきていますし、熊本大学でも若手女性研究者が研究しやすい環境に整える努力がなされてきています。

質問:研究論文は、誰でも読めますか?

回答:現在はインターネットが発達しているので、誰でも多くの論文が読めるようになってきています。インターネットで、キーワードを入力して試してみてください。または、熊本大学の図書館に行けば、論文を読むことができます。社会的にも情報公開の方向に進んでいるので、読むことができる論文はますます多くなっていくでしょう。ただし、論文を読むだけの力が必要で、たとえば、英語論文を読むには英語の読解力が必要になります。

 

中高校生の感想

・薬剤師めざして頑張りたいと思いました。

・進路を迷っていたが、理系に進みたいと思うようになりました。

・工学や植物の研究は面白いと思いました。

・宇宙に関することを研究したいという夢を持っています。

・理系は面白いと思ったし、楽しかった。

 

最後に

3人の講師の方々から「好きだからできる」「知っていること、できることが多いと進路選択肢が増える」「夢に向かって頑張って」という励ましがありました。中高生の皆さんたちは、「理系に進みたい」という気持ちを強く持ったようでした。中高生の瞳が輝いて講演会が終わりました。(皆さんに感謝!)