地球科学教室年報第12号平成13年度版(平成13年4月〜平成14年3月)をお届けします.今回もこれまでと同様に3章構成とし,第1章に教室 構成(教官,事務職員,学生)の内訳と卒業生の進路を,第2章に教室運営・行事,第3章に教育研究活動状況をまとめました.平成13年度は4月に長谷川四 郎教授と松田高明教授、7月には小松俊文助手を迎えて、研究に教育に体制が整った所でした。その意味でも9月に松田高明教授を失ったことは大変大きな痛手 でした。しかし、半年のブランクで長谷中利昭教授を迎えることが出来て、再出発を切ろうと意欲に燃えている所です。今後とも、御支援の程よろしくお願い申 し上げます。
平成14年度地球科学科 学科長 渋谷秀敏
講座 |
氏名 |
専門分野 | |
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地球物質科学 |
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自然科学研究科 |
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教育研究センター |
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開催回数:3回
講演者:教室外の研究者0名,教室内1名
講演リスト:
平成13年
第123回 |
西山忠男 |
(熊本大学理学部) |
第124回 |
松田高明 |
(熊本大学理学部) |
第125回 |
横山佑介 |
(カリフォルニア大学バークレー校) |
第126回 |
西田民雄 |
(佐賀大学文化教育学部) |
第127回 |
長谷川四郎 |
(熊本大学理学部) |
第128回 |
牧野泰彦 |
(茨城大学教育学部) |
第129回 |
瀬野徹三 |
(東京大学地震研究所) |
第130回 |
川嵜智佑 |
(愛媛大学理学部) |
牧野泰彦 |
茨城大学教育学部 |
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川嵜智佑 |
愛媛大学理学部 |
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大倉敬宏 |
京都大学理学部 |
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西田民雄 |
佐賀大学文化教育学部 |
大学院自然科学研究科集中講義 |
瀬野徹三 |
東京大学地震研究所 |
大学院自然科学研究科集中講義 |
Vol. 17, No. 1 平成14年3月発行
記載項目
研究紹介
- 地球の表層を形成している地殻が,どのような物理化学的プロセスによって形成されるかを研究している.研究の柱は3つある.1つは化 学平衡に基づく熱力学的アプローチで,共存する鉱物の間の反応関係や元素分配の関係から岩石形成時の温度圧力条件を求め,問題とする岩体がどのようなテク トニックセッティングで形成されたかを考察する.2番目は反応のカイネティクスや拡散を考慮した非平衡熱力学的アプローチで,岩石中の構造形成の問題を考 察する.現在は特に鉱物中や珪酸塩メルト中の多成分非線形拡散の理論的研究に力を注いでいる.3番目は以上の研究の基礎となる,野外地質学的・記載岩石学 的研究で,主として九州の変成岩類・火成岩類を対象としているが,インドネシアなどの外国の岩石も研究している.この3番目の研究は,主として島弧におけ るテクトニクス(沈み込み帯のテクトニクス)を岩石学的立場から解明することを目標としている.
有冨 史子 |
有明海産オストラコーダの再検討 |
安藤 優子 |
大分県庄内町阿蘇野層の層相変化と珪藻化石群集による古環境解析 |
今田 翠 |
佐世保層群福井層から産出する貝化石の産状 |
梅崎 基考 |
大分県野津原町地域における花崗岩類および朝地変成岩のマイロナイト |
仮屋園剛英 |
薩摩半島南部に分布する新生代火山岩類の地球化学的特徴 |
北村 俊章 |
音波探査の解析による北海道北東沖の構造発達史 |
桑野 雄一 |
福岡県宗像郡玄海町および宗像市北部に分布する宗像層群の地質 |
後藤 純治 |
黒部川扇状地の地下水流動に関する同位体水文学的研究 |
斉藤 竜輔 |
熊本県天草下島南半部に分布する砥石層の堆積相と堆積環境 |
洲脇美智子 |
沖縄県南大東島の星野洞産鍾乳石(ストロー管)の炭素・酸素安定同位体組成から読み取れる環境変動 |
高岩ひとみ |
福岡県大牟田−熊本県南関地域の三郡結晶片岩類の地質構造 |
高山 尚己 |
準安定CaCO3相(vaterite)を用いたcalciteへの転移プロセスの研究 |
竹友 祥平 |
大分県大分市鶴崎台地周辺における碩南層群・大分層群の地質 |
田中 慎吾 |
福岡県八女郡星野村の鹿里層の層序と大型植物化石 |
友原 嘉昭 |
金星表面条件下におけるBasaltとCO2の反応実験 |
鳥飼 知美 |
インドネシアのスラウェシ島南西部におけるビリビリアルカリ貫入岩の記載岩石学的研究 |
中田 武士 |
コンピュータシミュレーションモデル「Facies3D」を用いた炭酸塩堆積物の堆積過程の復元 |
西村 仁志 |
熊本県人吉地方における四万十帯〜瀬戸川−中村帯の地質構造 |
平城 兼寿 |
佐賀平野の中期更新世〜完新世の堆積環境解析 |
福永 義信 |
熊本県矢部町周辺の肥後変成岩類の変成分帯及び岩石学的研究 |
村崎由香子 |
高密度電気探査による唐津市虹の松原海岸における塩淡境界面の実態構造把握に関する研究 |
柳 博 |
阿蘇西麓台地上の畑地における土壌水分収支法による水収支の推定 |
山口 高明 |
花崗岩系の高温高圧下での融解実験 |
渡辺 綾子 |
青森県尻屋鉱山周辺における堆積基盤岩中の地下水流動に関する研究 |
大和 佳奈 |
漂流岩屑の解析による日本海北部域の海氷分布の変遷 |
角谷 大輔 |
長崎県中新統野島層群から産出した2科4属の亀化石 |
釘本 温史 |
沖縄トラフKR01-09航海採集の堆積物コア試料の古地磁気 |
平川 公儀 |
鹿児島県南薩地域の古地磁気 |
溝田あゆみ |
沖縄県宮古島地下ダムコアにみられる琉球層群の層序と堆積環境 |
赤間 秀俊 |
ホットスポットにおける熱構造シミュレーション |
岩崎 祐樹 |
雲仙地域の古地磁気および0-5Maの日本の古地磁気永年変化の研究 |
加藤あづさ |
有明海およびその沿岸における現生オストラコーダ |
大越 肇 |
長崎県野母半島に見られるロディンジャイト脈の成因 |
谷口 秀平 |
鳥巣式石灰岩の岩相と堆積過程 |
中原功一朗 |
珪藻分析に基づく後期更新世以降現在に至る有明海およびその周辺域の環境変遷 |
福山 繭子 |
平尾石灰岩層と三郡変成岩類の白亜紀花崗岩による接触変成作用 |
牧 武志 |
ロシア、バイカル湖域における中新世後期(12-7.3Ma)の植生変遷 |
松岡 洋和 |
四国の黒瀬川帯及びその周辺の層序・地質構造 |
松岡 真貴 |
鹿児島県種子島中新統茎永層群河内層の堆積環境と軟体動物化石群の示す古生態 |
米坂 崇 |
土壌水中の同位体プロファイルを基にした異なる気候下での土壌水浸透機構の比較 |
安原 正博 |
阿蘇カルデラを構築したマグマ組成の多様性とその生成機構 |
岡本 恵 |
ODPLeg186の底生有孔虫群集に基づく後期中新世以降の三陸沖における古環境変遷 |
市原 季彦 |
生痕化石を用いた地層解析法について |
土橋 正也 |
黒潮域における現世浮遊性有孔虫の現存量と深度分布の季節変化 |
早坂 竜児 |
干潟貝類の生物学的多様性 |
山田 茂昭 |
更新世における南琉球弧のサンゴ礁発達史と造構運動 |
平成12年5月11日 発行